3月6日、僕はベロビーチに向かいました。
オーランド国際空港から車で1時間半の道のり。緑とフリーウェイとガソリンスタンドの看板が果てしなく続くかつてのドジャータウンまでの景色は、あの頃と少しも変わりません。
この日はベロビーチ・スポーツ・ビレッジの宿泊施設に泊まりましたが、アメリカにしては狭いバスルームにもこの施設の60年という歴史を感じます。僕が選手時代利用していた時の雰囲気のまま、部屋には洗剤のにおいが漂い、窓からはボール型の外灯が見えます。
メジャーリーグの歴史の重みと施設の素晴らしさに感動し、成功を誓った17年前の思いが僕の中でよみがえってきて、まるで明日からスプリングキャンプが始まるような緊張感が走りました。
翌日は改めて施設を見学。ベロビーチ・スポーツ・ビレッジは、広大な敷地に複数の球場や多目的グランド、宿泊施設を持つ総合スポーツ施設です。僕が訪れた時も、高校生や大学生が200人以上滞在していました。
マウンドやブルペンに立つと、あの頃と同じように空の青と木々の緑が目に飛び込んできて、ドジャースの往年の選手やこれからここでプレーする若者とこの景色を共有できることに感激しました。
僕がメジャーリーグに挑戦し、チャンスをもらったこの場所を、これからますます多くの若者たちに利用してもらって、彼らには、ここで何かをつかんで今後の人生に活かしてほしいです。
2012年4月
野 茂 英 雄
ベロビーチ・スポーツ・ビレッジは、ヒストリック・ドジャータウンという名称になりました。
施設は、日本の皆様にもご利用いただけます。
お問い合わせは、下記のサイトへ。